首こり・肩こり・頭痛の簡単セルフケア
当院は腰痛だけでなく、首こり・肩こり・頭痛でお悩みの方も多くお越しになります。
首こり・肩こり・頭痛でお悩みの方がお越しになった際に、
「首こり・肩こり・頭痛を和らげるために普段何か自分でできることはありませんか?」
とよく聞かれます。
そこで、今回は、首こり・肩こり・頭痛でお悩みの方に、これらの症状を和らげるための簡単セルフケアをご紹介いたします。
~首こり・肩こり・頭痛の原因~
その前に、首こり・肩こり・頭痛の原因について少し考えていきたいと思います。
一言でいうと、
『悪い姿勢をとり続けることによって起こる首・肩の筋肉の過緊張』
これが原因です。
どういうことかというと、
【パソコンなどで長時間椅子に座って頭や肩が前方に出るような悪い姿勢をとる】
→【頭を支える首と肩の筋肉が緊張して血流が悪くなる】
→【血流不足により酸欠状態となり、老廃物が溜まる】
→【老廃物が神経を刺激し、コリや痛みを引き起こす】
→【このコリや痛みが筋肉を固くし血管を圧迫しさらに血流を悪くする】
→【これによってさらに強いコリや痛みが起こる】
このように悪い姿勢から始まる首や肩の筋肉に対する負のスパイラルが強いコリや痛みを引き起こしているのです。
~首こり・肩こり・頭痛の簡単セルフケアとは~
では、これを解消するにはどうすればいいのでしょうか。
答えはこの負のスパイラルをどこかで断ち切ればいいのです。
その方法が今回ご紹介する首こり・肩こり・頭痛の簡単セルフケアです。
行っていただくことは、
1、悪い姿勢を正して首・肩の筋肉への負担を減らすこと
2、首と肩を動かすことによって血液の流れを良くすること
この二つです。
これら二つのことを行うことで、負のスパイラルが断ち切れ、コリや痛みが緩和されていきます。
~悪い姿勢を正して首・肩の筋肉への負担を減らす~
まず、悪い姿勢とはどういう姿勢のことをいうのでしょうか。
日常、お仕事等でパソコンを使用する際に下のイラストや写真のような姿勢になっていませんか。
[パソコンを使うとき]
頭と肩の位置が前方に出るため背中が丸まっています。
このような姿勢が悪い姿勢です。
頭の重さは5kg~7kgありますので、悪い姿勢を続けると頭を支える首や肩の筋肉に非常に負担がかかります
そこで、姿勢を次のイラストや写真のように意識して直していきましょう。
[パソコンを使うとき]
パソコンやスマホの画面を顔の目の前の位置にくるようにします。
そうすることで、頭が背骨の上に真っ直ぐ乗っかるようになるため、首と肩が前に出なくなり、首と肩の筋肉への負担が少なくなります。
~首と肩の筋肉を動かして血液の流れを良くする~
では、次に、首や肩はどう動かせばいいのでしょうか。
具体的な動かし方については下のイラストで示しました。
[1.肩こり改善・胸開きストレッチ]
頭頸部の土台となる胸背部の前傾(猫背)を改善する体操です。
1、顔は軽く下を向いて、後頭部の下、首の付け根の位置で両手を組みます。
2、ゆっくりと体全体を起こしていき、同時に上胸部(両鎖骨下部分)を張って、両肘を外側に開いていきます。
3、そのまま軽く顔を上に向けて、2~3回、ゆっくりと軽く息を吐きます。
4、その後、ゆっくりと顔と体を元の位置に戻し、両手を下ろします。
以上を2~3回繰り返しましょう。
縮んで固まった前胸部の大小胸筋や肋骨の間の筋肉(肋間筋、前後鋸筋)、
背部の脊柱起立筋や広背筋がストレッチされてゆるみ、背筋がすっきりします。
[2.肩甲骨ゆらゆら体操]
コリ固まった首から肩、背中にかけての筋肉をほぐすのに効果的な体操です。
腕を前後にリズミカルに振って肩甲骨を動かすことで、肩甲骨周辺にある肩や背中の筋肉が無理なく動かされてほぐれていきます。
1、まず、両足を肩幅に開いてラクに立ちます。
2、肩の力を抜いて、両手をタテにしてまっすぐ伸ばしたまま、胸の高さまで上げていきます。
3、両腕を振り下ろし、ブランブランと振り子のように、軽く、リズミカルに、前後に腕振り運動をします。
4、腕が後ろに行くときは、両腕が左右均等に「ハ」の字を開くような感じで胸を張って肩甲骨を後ろに引くように腕を振りましょう。
*腕振り10回ごとに、顔を下に向けたり上を向いたりしながら腕を振ると、首から肩甲骨の周りの筋肉がよりほぐれやすくなります。
この体操は凝り固まった「筋肉をゆるめる」体操ですから、一生懸命にやるのではなくて、首・肩の力を抜いて気楽にやるのがポイントです。
いかがでしょうか。首こり、肩こり、頭痛の簡単セルフケアをご紹介しました。
目の前の仕事等に集中し過ぎて姿勢のことや首肩を動かすことを忘れず、仕事の合間等に小まめに体操を行ってください。