東洋医学的な病気の考え方(その3)~血液の汚れる原因~
前回は「万病一元、血液の汚れから生ず」ということで、血液が汚れることによって生ずると様々な症状について紹介しました。
今回は血液が汚れる原因について紹介します。
血液の汚れる主な原因として、大きくは「血行不良」と「食べすぎ」の2つに分けられます。
(1)血行不良
血行不良の原因としては、色々とありますが、
主に「からだの歪み」、「からだの冷え」、「運動不足」、「ストレス」等があります。
・からだの歪み
身体の歪みにより筋肉や骨格のバランスが悪いと、筋肉や関節への負担が大きくなります。
重力に対して身体を支えるためには、
よりたくさんの筋肉を使わなければならなくなり、その状態が長く続くと、
筋肉が固く緊張したままになり(慢性的な筋肉疲労)、
筋肉の間を通る血管を圧迫し、血行不良の原因となり、血液を汚す原因となります。また、エネルギー消耗が多く疲れやすくなります。
・からだの冷え
からだが冷えると、筋肉が固くなり、
体内のあらゆる代謝反応が抑制されるため、血液内の老廃物や中間代謝物が残留し、血液を汚してしまいます。
・ストレス
心身に大きなストレスがかかると、体は緊張した状態になり、
副腎からアドレナリンやコルチゾールなどのホルモンが分泌されます。
すると、血管が収縮し、血圧や血糖が上昇します。
こうした状態が長く続くと、血行が阻害され、血液が淀み、血液中のコレステロール、中性脂肪などの老廃物は十分に燃焼される機会を失い、血液が汚れることになります。
・運動不足
筋肉は体温の約40%以上を産生するといわれており、筋肉を動かして熱が発生することで、血液中の老廃物を燃焼します。
また、筋肉を動かして血管が拡張・収縮を繰り返すことで、血行促進効果も得られるため、淀んだ血液に流れを起こすことで、その浄化に一役買うことも出来ます。運動不足は、それらの効果を期待することが出来ません。
(2)食べすぎ
東洋医学では「消化・吸収は排泄を阻害する」という言葉があります。
食べすぎは栄養素の消化・燃焼を妨げ、老廃物や中間代謝産物を多く作り出し、血液を汚すことになります。
その4~血液をサラサラにするには~に続く